Losing by Cherry

2009年4月23日

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7年ぶりに花見に行ってきました。
本来なら風情ある行事だけど、連日のニュースは首都圏のお花見スポットがいかに混んでいるかの情報ばかり。
実際人口の割に緑や公園が少ないんで、お花見なんてなると人でごった返し、風情なんてどこ吹く風。
特にみんなが行くところに行きたくないオレは「ああ、これだから東京は」なんて思って結局最後まで迷ったけど、あんまり頑張らずサラッと行ってみました。
丁度スーパーイコンタが手に入ったんで、その試撮も兼ねて。
ちょっと調べてはみたけど、オレ的に一番最低なのは上野公園。桜では都内で最も有名で、最もゲロと酔っぱらいと学生が多い。まあ正直こんなとこは冗談ではない(笑)。
新宿御苑はビミョーっぽく、近場でまとも(?)と思われた隅田公園ヘ行ってみる事にしました。

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何でもアンチなおいらは日本の花見はどうも好かないところがあって、本来あんまり自発的に行こうとは思わない方だ。
「桜が綺麗」なんて「ライカはいいカメラ」くらい当然で、今更何をと思ってしまう。
でもまあいい。いちいちいろいろ考えてもね。
ちなみに隅田公園の最寄りは浅草で、お花茶屋からは関屋まで出て東武線乗り換えで浅草まで行ける。
駅から隅田川の河畔までは目と鼻の先で、降りて歩くとすぐ桜が見え出す。








この日はエライいい天気だった。光が眩しい。日本の春の日差しってこんなに眩しかったっけ?
あふれる光。ドイツにはなかったデフューザーをかけたような膨大な光量。桜が見えてくる。
違和感もなくこれといった感動もない。「あー、桜だねえ」ってそのままなコメント。
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ぼちぼちイコンタをぱかりと開けてぶらぶら撮影する。
このカメラは開いてみるとその大きさに毎回ぎょっとする。それくらい畳んだ状態がコンパクト。
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フィルムカウンターは赤窓式で、フィルムの裏面にある数字を赤い窓から見ながらフィルムを送っていく。
赤いのはこのカメラの発売当初ほぼモノクロフィルムしか市場に出回ってなかったせいで、モノクロはパンクロマティックだから。
しかも当時のフィルムは感度が今のような200だとか400ではなく、50でも超高感度だったはず。
ISO5とか10が普通だった時代のカメラなんで、購入時にもカメラやの店主から「あまり高感度のものは使わないように」とのことだった。
だってカメラの背中に穴があいてるんすよ?
ブローニーがいくら遮光紙で保護されてても、正直ちょっと怖い。

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あとこのカメラは距離計とファインダーが別にあるのも面白い。
まず距離計でピント合わせ。それから構図を決めるためにファインダーをのぞく。
それからシャッターチャージャーを押し上げ、それでやっとシャッターが切れる。カシャン。
レンズシャッターの可愛い音がする。
マキナも持ってるがあれは「パシュンッ」とか「キシュッ」ていう。
あー、いいわ、これ。

でも周りを見渡すとデジイチをぶら下げた花見客がゴロゴロ。
超ベタな撮影スポットで、こんなとこでこんなもん撮ってていいんかなーなどとも思ったりする。

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そんな中コンビニで買ったとろろそばでお昼。あー完全に花見だ(当たり前)。
酒は飲まないけど、いいもんですな。
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ドイツでは桜が少なくってできないから花見に憧れてたけど、日本に帰ると当然のように桜がある。
オレは一人でドイツの変な桜を見に行くのが好きだったけど、ここではみんなバカの一つ覚えみたいに花見に行く。
きっとそれでいいんだろう。
オレもそのうちこの桜に負けるんだろう。
負けるのもいいのかも知れない。








帰りに浅草ついでに仲見世までいってみた。
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