ナイーブなマッチョ

2009年8月 1日

ドイツから帰ってきてちょっと表現に困ってしまう言葉がある。
海外経験者はもうお分かりでしょう、その一つに「ナイーブ」っていう言葉。
英語でのニュアンスはよく知らないけど、少なくともドイツ語での意味は「何をどうしていいか分からないさま。確信や信念がない様子。単純に頭が悪い様子」というのが口語のニュアンスだった。もう分かるだろうけど、この語はお世辞にもポジティブな言葉じゃあなく、特に人を批判するときに出てくる。
いっぽう「ナイーブ」な日本人はこの言葉を「繊細な、敏感な」という意味で使っている。要は全く正反対の意味になるわけで、「あの人はナイーブだ。」って言うと、「あいつは何にも分かってない」っていう意味と「あの人は繊細な人だ」となって全く相容れない。
「ナイーブ」っていうシャンプーがあるけど、帰国してこれは相当ウケた。ちゃんと汚れ落ちるんかなって(笑)。

あと気になるのが「マッチョ」。
マッチョって聞くと日本人的には「筋肉ムキムキ」なイメージだけど、元々はそう意味ではなく、基本的にはメンタルな形容詞である。
正しくは「(メンタルに)体育会系の」といったところでしょうか。さらには「女らしさ」や「男らしさ」、「友情」を重んずるいわゆる極度な保守のイメージもある。まあ何に対してかによって意味合いは少しず変わってくる。日本ではこれを勘違いして、外見としての「筋肉」と解釈されている。
なので、海外に行ってボディービルダーなんかを見かけて、「あいつマッチョだ」って言っても誰にも通じないので気をつけましょう。