族長現る

2009年5月20日

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ここんとこギャラリーにい時は、なぜかここの物置スペースにあった桐山秀樹氏著の「荒木経惟の「物語」」を読みながら、まったりと過ごしてます。アラーキーの本って多いけど、この本はアラーキーの分析本で、比較的冷静に生い立ちからブレイクまでの道程を書き綴ったもので、分かりやすいです。
その中の一説にすごく共感した部分があったんで、抜粋します(何じゃそりゃ)。

(アラーキーが巨匠・植田正治を相手取っての「腕くらべ」に完敗した理由を分析している件、どこを撮っても新宿や浅草のようになってしまうアラーキーを評して)
(中略)東京には、東京が日本のすべてと思っている「東京の田舎者」も多いのだが、荒木もその一人だと僕は思う。(中略)

どうでもいいけど、この「東京の田舎者」は実際かなり多い。
ドイツ時代に二言目には「日本は」と言う友達の話を聞きながら、違和感を感じて問いつめると、それは「日本」ではなく「東京」だったなんてことはよくあった。んー、共感。


そんな感じで、まあ客入りはさすがに平日は少ないんで、ぼーっと本を読んでたら突然現れた初老の男性。
ただ者でない雰囲気で、名刺をもらってビックリ。「薔薇族」の編集長、伊藤文學氏でした。
噂ではこの辺に住んでいるとの事だったんですが、まさか実際にお会いできるとは。
一応念のため、彼は編集長ですが、彼自身はヘテロです。
60年代の活気あったキャバレーや新宿界隈のお話を聞かせていただきました。
「薔薇族」そのものは廃刊になってしまいましたが、今では多岐にわたり活動されているみたいです。

ブログの方もやられているので興味のある方はぜひどうぞ。

『薔薇族』編集長 伊藤文學の談話室「祭」