Foveon X3

2008年3月 6日

GRDについて書いているうちに、最近出たシグマのDP1についていろいろ見てしまった。
見るんじゃなかった。。。。orz
このDP1というカメラはすんごい。比較にならない。
サンプルを見ても現在のコンデジ業界唯一と言ってもいい画質。
以前に購入前に比較したリストがバカらしい(笑)。
GRDはおろか、G9やその他の機種を画質においては遥かに凌駕する。
まさに小さなデジイチを持ってるような感じだろう。

その画質の理由は、搭載されているCMOSセンサー。
まず大きさからしてAPS-Cサイズなので、コンパクト界ではぶっちぎりの単独一等賞。
しかもこのセンサーがシグマ独自開発のFoveon X3(フォビオン)。
恥ずかしながらこのセンサーについてこのカメラではじめて知ったんだけど、簡単に言うと三層の薄いカラーセンサーが重なって一枚のセンサーを構成していて、それぞれのレイヤーがそれぞれのスカラーの色を感知するというもの(詳細はこちら)。
これはまさに銀塩フィルムの原理。かっこいい。
前回のGRDのテストで見られたようなノイズや粒子は、そのセンサーの小ささが原因であることは明らかで、デジイチ並のサンサー搭載のDP1はこの問題を完全に解決している。
ちなみにDP1では機体側での勝手な画像調整も最小限で、撮影データも銀塩に沿っているとのこと。
開放はF4と暗めだけど、実写ではGRDよりちゃんとボケる。
こんなセンサーを載せられては他メーカーは完全にお手上げでしょう、ていうか実際に今お手上げになってます。
画質ではオレのαも勝てんかもしれん。。。嗚呼。。。
とにかくぶっちぎりです。

でもこれだけ画質を優先すると、流血は避けられない。
主な短所は(笑)、

- いろんなファーストユーザーが触れているように、「使いにくい」ということ。このカメラは操作系統がイマイチで撮影時の処理時間もやたらと長いらしい。いろいろ見ていると、「使い慣らす」カメラではなく、「ユーザーが慣れる」カメラとも言われていて、相当なじゃじゃ馬ぶりを見せている。
- 強い逆光下での撮影時、内反射で画像にカメラ内部が写ってしまうという考えられない欠陥。
- カメラ自体のサイズ。コンパクトにしては気持ち大きすぎる。初見で「ポケットには入らない」との声も少なくないみたい。
- もちろんその性能に応える個体価格。はっきり言って高い。「性能を考えれば」っていう前置きは抜きで単純に高い。
- 誕生直後ということで、まだまだ熟成がなく初期不良も考えられるところ。

が挙げられる。
オレはデジタル機器では何を買うときもそうだけど、「初回」は嫌い。
まずは様子見。
技術の熟成と値下がりを待ち、他社からの同スペック機種が出そろってきてから買いたい。
でもとにかくすごいカメラじゃ。参った。
ドイツにいるとまだ手に触れられない、残念。
帰ったら、このじゃじゃ馬にぜひ乗ってみたいっす。