和紙づかみ

2007年10月11日

今日は久しぶりにMさんと会った。
なんでも彼女は友達と会社を起ち上げたいので相談にのってほしいとのこと。
そんでその友達はオカマちゃんらしい。
んー、ミステリアス!などと思いながら、彼らがウチの家まで来るというので待つ。
自宅待機だったからいいものの、三十分も遅れてチャイムが鳴った。

余談だが自宅待機というのはビミョー。
オレの家の立地もあってよく自宅待機はあるんだけど、
相手が到着後外出する場合、着替えておかないといけないし、かといって外出着で家の仕事もやりにくく、変にそわそわするだけで落ち着かない。

さっそくMさんとそのオカマK君で近くのカフェへ。
しばらく三人で他愛もない話をし、ついに本題。
まだ企画の段階、っていうかもっと前のアイデアの段階だったんで何とも言えないけど、結局のところは「ベルリンで和紙など特殊紙類の制作販売」をやりたいとのこと。
こっちの会社もまだ完全ではないし、偉そうなことは言えないがたしかに一日の長はある。
でも正直なところ、彼らの方がベルリンでのチャンスは大きいと思った。
和紙という着眼点はなかなかいいし、ツテもあるという。

ただ甘い(笑)ところは、ドイツでの会社登録手続きなどの細かい役所関係の厳しさを知らないところだ。
設立条件も日本と違って高額の資本金などが必要で、ハードルは高い。
税金、保険、それらを含めた経理など、会社設立は「やりたいから作る」的な哲学ではできないところがある。
しかも設立したからといって、今日明日に利益が上がるわけでもなく、スポンサーなしに店舗も出せない。
ツテやコネも一つや二つでは商売にならない。
しかも彼らはあと2、3ヶ月のうちに起ち上げたいなどとほざいていた。

オレは「資本金がないのなら、プランニングには十分にして、準備には年単位で時間を見込んでどう実現するか考えた方がいい」とアドバイスした。
お金がないのは理解できるが、起業に流血はつきもの。
流血を惜しむのなら、それなりのやり方とそれなりの利益でやっていくしかない。

会社設立というアイデアは、みんな持ってる。
でもそれをどれくらいリアルに考え、どれくらい耐えられるかがポイントになってくる。
かなりマッチョな道だなあ。
今日は自分にも励みになった一日だった。